栄養

脂質を味方につける!良質な脂質とは?

アスリートのための脂質の選び方

『脂質はなるべく避けた方が良い』

というイメージを持っていませんか?

 

実は、脂質は決して悪者ではありません!

選び方次第で心強い味方になってくれます。

 

今回は、アスリートの筋肉痛を軽くしたり

持久力アップをサポートしてくれる

脂質の役割や良質な脂質の選び方についてお伝えしていきます。

 

そもそも脂質とは?

糖質、たんぱく質と並ぶエネルギー源となる栄養素のひとつです。

「脂肪」と「脂質」はなにが違うの?

「脂肪」肉や魚・食用油など食品中の脂質や、体脂肪の大部分を占める物質(※1)

「脂質」主に栄養学の領域で使われる呼び方で、中性脂肪やコレステロール、リン脂質などを合わせた総称(※2)

 

実は働き者?脂質の役割(※3)

脂質には大きく分けて6つの役割があります。

 

①エネルギー源となる

脂質は1gあたり9kcalのエネルギーを発生させます。糖質やたんぱく質は1gあたり4kcalのため、2倍以上のエネルギー源となってくれます。

②貯蔵脂肪として蓄えられる

摂りすぎたエネルギーは脂肪として蓄えられます。同じ量のエネルギーを蓄える場合、糖質やたんぱく質では倍以上の重量が必要です。そのため、カラダが重く感じるという声も聞かれます。脂質では約半分の量でも同じだけのエネルギーを蓄えることができ、効率が良いとされます。

 

③ビタミンB₁を節約する

糖質をエネルギーに変えるにはビタミンB₁が必要ですが、脂質をエネルギーに変える場合では不要のため、ビタミンB₁の消費を節約できます。

 

④生体膜を構成成分になり、ビタミンを吸収しやすくする

脂質は皮膚を守ったり、ビタミンA,D,E,Kなどを吸収しやすくするために必要とされます。

 

⑤細胞膜の働きを維持する

脂質が足りていないと皮膚がカサカサになったり、脱毛などが生じるとされています。

 

⑥胃の中での滞留時間を延長する

脂質を含む食べ物は胃での消化スピードを緩やかにしてくれるため、空腹を感じにくくなるとされます。

 

悪者にされがちな脂質ですが、このようにたくさんの役割があります。

 

脂質って1日どれくらい摂ればいいの?

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一般の方の健康を考えた上で、

『1日に摂取するエネルギー量の20~30%を脂質から摂りましょう』

という基準が出されています。(※4)

脂質を摂りすぎる、不足しすぎるとどうなるの?

脂質を摂りすぎると、肥満やメタボリックシンドローム、

糖尿病などのリスクが考えられます。

反対に、脂質を減らしすぎると、

体内で合成できなく食事から摂らなくてはいけない必須脂肪酸も不足してしまいます。それだけでなく、ビタミンの吸収を悪くしたり、

エネルギー不足になってしまいコンディション不良を起こす可能性があります。

また、便もかたくなり便秘になりやすくなることが考えられます。

 

脂質は摂りすぎも控えすぎも良くない…

そのため、このような基準値となっています。

よく聞く『適量を摂りましょう』というのにはこういったワケがあるのです。

けっきょく適量ってどれくらいなの?

例)1日3000kcal必要なら、

1日あたり必要な脂質はだいたい 65~100g となります。

これを1日の食事に置き換えると・・・

 

【朝食】

バタートースト(2枚) 13g

ゆでたまご(1個) 6g

牛乳(200mlコップ1杯) 8g

【昼食】

カレーライス(1人前) 27g

【間食】

チーズケーキ(1/8カット) 23g

【夕食】

豚肉の生姜焼き(1人前) 25g

 

これで合計約100gの脂質量になります。

どうでしょうか?意外と日常の食事で必要な量を補えているのです。(※5)

 

 

でもアスリートの場合は違うんじゃない?

アスリートも基本的には一般的な基準値を使います。

ただし、ポイントが2つあります。(※6)

⑴個々のアスリートのトレーニング状況やカラダの状態に応じて個人の基準値を決める

⑵減量のために脂質を控える場合でも脂質の摂取量は20%未満にならないようにする

20~30%と基準値に幅があるため、その範囲の中で

アスリート個人の体重や体脂肪率、目標などにあわせて

個別に理想の基準を決めることが理想です。

アスリートのコンディションもチェックしながら、

基準値を変えていきます。

 

脂質の種類

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一般的に中性脂肪を脂肪と呼び、

脂肪酸の種類によって脂肪の特徴に違いがあります。

脂肪酸は2つに分類することができます。

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飽和脂肪酸は常温で固体で摂りすぎは注意が必要です。

不飽和脂肪酸は常温で液体で体内では合成できません。

そのため食事から摂る必要があります。 (※7)

質の良い油って?

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魚や植物性の油に多く含まれる不飽和脂肪酸には

健康に良い影響を与えるとされる研究報告が増えています。

特に最近話題のオメガ3をアスリートが摂取するメリットとして、

筋肉痛をやわらげたり、ハードトレーニング中の酸素消費量を節約させる効果が示唆されています。(※8.9)

1日に必要なオメガ3を摂るには?(※5)

例)18~29歳 男性の場合

・アマニ油  小さじ1杯

・えごま油  小さじ1杯

・ぶり       小さめ1切(60g)

・さば    大きめ1切(100g)

・まぐろ(トロ)刺身  3切

 

まずは普段の食事を振り返ってみましょう。

『肉と魚なら肉を食べることが多い・・・』

『油の種類まで気にして食事をしてなかったな・・・』

その気づきがとても大事です◎

 

GRathP⁺では個人の食生活に合わせた
質の良い油の取り入れ方もお伝えしています。

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参考文献

※1 厚生労働省「e-ヘルスネット 中性脂肪/トリグリセリド」(2019年7月30日閲覧)

※2 寺田新著『スポーツ栄養学科学の基礎から「なぜ?」にこたえる』一般財団法人東京大学出版会(2017年)

※3 鈴木志保子著『理論と実践スポーツ栄養学』日本文芸社(2018年)

※4 厚生労働省「日本の食事摂取基準(2015年版)脂質」

※5 文部科学省「日本食品標準成分表2017年版(七訂)」

※6 Thomas DT, et al. American College of Sports Medicine Joint Position Statement. Nutrition and Athletic Performance. Med Sci Sports Exerc.  2016

※7 上西一弘著「食品成分最新ガイド 栄養素の通になる第3版」2015年

※8 Eisuke Ochi, Yosuke Tsuchiya Eicosapentaenoic Acid (EPA) and Docosahexaneoic Acid (DHA) in Muscle Damage and Function. Nutrients. 2018 May; 10(5): 552.

※9 Hingley L, et al. DHA-rich Fish Oil Increases the Omega-3 Index and Lowers the Oxygen Cost of Physiologically Stressful Cycling in Trained Individuals. Int J Sport Nutr Exerc Metab. 2017 Aug;27(4):335-343. doi: 10.1123/ijsnem.2016-0150. Epub 2017 Mar 24.